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『サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』正垣泰彦:サイゼリヤの経営哲学

サイゼリヤの2024年現在会長の正垣氏の著書である。中高生時代は底までお世話にならなかったが、子供がいる家族となってはサイゼリヤは欠かせないサードプレイスの1つである。他のファミレスに行ってもついサイゼリヤと比較し、イマイチだなと感じてしまう。そんな低価格・安定品質のサイゼリヤはどのように経営されているのか知りたくて手に取った。

繰り返して登場する著者の主張が3つある。

  • なぜそれが問題と自分は思うのか、突き詰めると、打つ手に繋がる。
    • 『「なぜ、そうしたことが起きているのか?」と考えるだけでなく、「なぜ自分はそう思うのか?(ブログ筆者注:なぜ自分はそれが問題・それが原因だと思うのか)」と何回も自問すること。』p.32 (第3刷、以下同)
  • 教育を具体的に定義し、社員を育成することが会社の価値向上と継続に繋がる。
    • 『教育とは社員に「知識」を与え、「経験」を積ませることだ。』p.174
    • 例が分かり易い。『テーブルをきれいに拭くという作業なら、「布巾をテーブル上で左右に4回往復させること」と明確に手順を定め(= 知識)、それをやってもらう (= 経験)。』p.145
  • 正当に評価してあげることが、社員の満足と公正・公平感に繋がる。
    • 『人は自分が正しく評価されていると思うから頑張れる』p.117
    • 『人は評価されることが喜びに繋がる。』p.146

繰り返し出てこないが、自分の最近の経験上身につまされる文言もあった。納得感のいかない・責任の所在が不明確な目標を立てても意味がないというものだ。

  • 『何事も目標は高く設定』すべきだと考えがちだが、『その弊害は、目標が達成できなくて当たり前という状態を生み出しかねないことにある。』p.75
  • 『一方で、「(中略)この数値目標を達成できなければ、降格・左遷もやむを得ない」と担当者自身も納得するような(中略)目標を定め』れば形骸化しないし、『責任の所在が明確になる。』 p.76

飲食店、BtoCの経営に密接な話題が多いなかで、業態を問わずに考慮すべき金言がこれだけ得られる本だった。
(2023年中に読了していたが、記録をまとめるために再読した)