「片手落ち」という言葉が差別的と捉えられる可能性があるから避けたほうが良い、と同僚から指摘されて代替用語を自分なりに考えたので記録・共有する。指摘をしてくれたことはとてもありがたい。こういう事は自分だけでは気づけない。
「対応や配慮が一方に偏っており、もう一方が欠けている」という意味があるわけだが、「片方の手がない状態」を連想させ、身体的特徴に結びつけてしまう懸念があるということだ。 たとえば、国立国会図書館のレファレンスにも以下のような調査結果が掲載されている。
「片手落ち」という語は、差別用語に当たるか。 | レファレンス協同データベース
「手」を「手段」「手に載っている方法」という観点で自分が使っていても、結果的に不適切な表現になってしまうかもしれない、不快に受け取られるかも知れない。たとえ悪意がなかったとしても、言い換えを検討することは必要だろう。
代替語として「一面的である」が適切に感じる
リンク先では「片落ち」などが代替語として提案されていたが、正直なところ、それでは解決になっていないと感じた。 「片落ち」と聞いても、私個人としてむしろより強く「欠落」を連想させてしまった。この言葉で本質的なイメージ転換は難しい。
では、どう言い換えるのがよいのか?
「不十分な対応」「偏った対応」などの表現も検討したが、これでは少しニュアンスがぼやけると感じた。 自分が意図していたのは、「二項目のうち一方が明確に抜けている」という構造だったからだ。
最終的に行き着いたのが、「一面的である」という表現である。 この言葉なら、
- 双方向性が必要な文脈において、一方しか扱っていないという偏りを示せる
- 英語で該当するだろう “one-sided” に対応し、同じような意味で置き換えが効く
- 不足ではなく「視点のかたより」を強調できる
といった点で、自分の使いたい文脈にぴったり合っている。
言葉選びのアンテナ感度を再調整
私は他の人の言葉選びに敏感に反応する方だという認識だったが、自分も思わぬところに無自覚なところがあったと気づかされた。表現に過剰な配慮をする必要はないけれど、誰かを傷つける・不快感を与える可能性があると知ったときには、できるだけ言い換えを考えて選ぶようにしたい。